所得税 – 過年度の医療費控除の還付申告について

はじめに 過年度に支払った医療費の還付申告手続きについて概要を整理する。 まず医療費控除のおさらい 医療費控除とは その年に支払った医療費の金額が10万円を超える場合に適用可能な所得控除。本人の医療費だけでなく、その家族(生計を一にする配偶者やその他の親族)の医療費も対象となる。 控除金額の計算 控除金額の計算式は以下の通り。 実際に支払った医療費の合計額 △ 受け取った保険金 △ 10万円 = 所得控除金額 ポイント その年に実際に支

所得税 「個人事業」と「法人成り」どちらがお得?

はじめに 個人事業を法人成りさせるかどうか判断する上で抑えておくべきポイントを整理する。 想定ケース 個人事業主として事業を営んできたが、利益が増え、税金が多くなってきたので法人成りを検討し始めた。 事業規模はスモールビジネスまたはフリーランス。 前提 法人の利益はゼロ 法人成りをシュミレーションする上で、「想定利益金額 = 役員報酬」とし、法人の利益は常にゼロとして考える。これは、個人事業主に利益を残した方が税額が低くなるため(想定ケ

個人事業の法人成り – 税務上検討すべき論点のまとめ

はじめに 個人事業主から法人になる場合(法人成り)に検討すべき税務上の論点を整理する。 論点 事業の引継ぎ方法 事業の時価 事業の譲渡に伴う消費税 個人事業の廃業 事業の引継ぎ方法 まず個人事業主とて保有していた事業(資産・負債)をどのように法人に引き継ぐか? 選択肢としては、以下の4つが考えられる。 現物出資 譲渡(★) 贈与 賃貸 実務上は「譲渡」の形式を取るのが一般的。これは、手続き的にシンプルで、かつ、時価で引き継げば個人・法人

所得税 – 前年納税額が15万円以上の場合は予定納税の通知書がくる

はじめに 所得税の予定納税について整理する。 予定納税とは 前年の所得税額をベースに本年の所得税を前払いする制度。 対象者 予定納税基準額が15万円以上の者。 予定納税額は、所轄の税務署長からその年の6月15日までに、書面で通知されます。 書面で通知がくる。 予定納税基準額とは 以下のいずれも満たす場合は、前年分の申告納税額がそのまま予定納税基準額となる。 イ 前年分の所得金額のうちに、山林所得、退職所得等の分離課税の所得(分離課税の上

所得税 – 確定申告の基礎と実務(実務編)

はじめに 『所得税確定申告の基礎と実務』(日本公認会計士協会)の受講メモ。 今回は実務編について書く。 実務編 資料収集(主なもの) 各種所得の分かる資料 源泉徴収票:申告書に原本添付 支払調書:申告書に添付義務なし 生命保険料・地震保険料控除証明:年末調整で既に控除した場合添付不要 医療費の領収書:明細書等の提出(申告書に添付もしばらく可) 住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書:住宅ローン控除の適用時(年末調整で未済の場合) 特定

所得税 – 確定申告の基礎と実務(基礎編)

はじめに 『所得税確定申告の基礎と実務』(日本公認会計士協会)の受講メモ。 今回は基礎編について書く。 イントロ(実務上のTIPS) クライアントから聞いた情報からしか判断できないので、網羅的な「質問状」を作成し、状況把握を事前に行う。 国税庁の確定申告書等作成コーナーはよくできているので、自分でやりたいようなクライアントにオススメするのも一つのやり方。 基礎編 所得税の特徴 暦年課税 原則、暦年課税。出国時・死亡時は、準確定申告が必要

源泉所得税 – 給与計算・法定調書などの概要

はじめに 『開業するなら知っておきたい税務実務研修会 第13回 年末調整・給与計算(源泉所得税)・法定調書合計表・給与支払報告書・償却資産申告書』の受講メモ。 今回は給与計算・法定調書合計表などについて概要を整理する。 給与計算 賞与 年4回以上支払う場合は賞与とは認められず、給与とみなされ給与の計算方法で社会保険料・源泉税が計算される。 賞与支給日から5日以内に「被保険者賞与支払届」・「被保険者賞与支払届総括表」を所轄年金事務所に届け

源泉所得税 – 年末調整の概要

はじめに 『開業するなら知っておきたい税務実務研修会 第13回 年末調整・給与計算(源泉所得税)・法定調書合計表・給与支払報告書・償却資産申告書』の受講メモ。 今回は年末調整について概要を整理する。 年末調整 必要となる資料 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書 給与台帳 生命保険料控除証明書(保険会社から送付される) 地震保険料控除証明書(保険会社から送付される) 一

個人事業税・住民税 – 概要のおさらい

はじめに 個人事業主が納める事業税・住民税について概要を整理する。 確定申告 所得税の確定申告を行えば、個人住民税、個人事業税の申告は不要(自動的に申告したとみなされる)。 個人事業税 税額の計算 課税標準 前年の以下の項目を使って計算される。 (+) 事業所得 (+) 不動産所得 (△) 専従事業者給与 (+) 青色申告特別控除 (△) 繰越控除 (△) 事業主控除 290万円/年 税率 職種に応じて税率が定められている。東京都の場合

所得税 – 青色事業専従者給与の「専ら従事」について

はじめに 青色事業専従者給与の「専ら従事」の範囲について整理する。 青色事業専従者給与について 青色申告を行っている場合、事前に届出を行えば家族への給料支払を必要経費とすることができるが、その家族が以下の条件を満たしておく必要がある。 イ 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。 ロ その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。 ハ その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の